航ゼミからのお知らせ
2022.07.25
「NICE FLIGHT!」第1話 感想ブログ(ネタバレを含みます)
皆さま こんにちは 航大受験ゼミナールです。
7月22日(金)夜11時15分より、金曜ナイトドラマ「NICE FLIGHT!」が始まりました。このブログでは、航空業界に興味がある方はもちろんのこと、そうでない方にも、航空関連や気象など、少しの豆知識をドラマの感想とともにお伝えしていければと思っております。是非、最後まで読んでいってくださいね。
「ツイてるコーパイ」こと倉田粋さんは、アクシデントによく見舞われる副操縦士。第1話でも、早速、「ハロ現象」に遭遇しました。「ハロ現象」とは、太陽付近に上空の薄い雲がかかり、光がその雲の中にある氷の粒に屈折して起こる現象のことです。簡単に言いますと、太陽の周りに虹の輪ができる現象のことで、「日暈(ひがさ)」とも言います。ハロ現象は、悪天候の前兆とされており、古代中国の「戦国策」にも、この「日暈(ひがさ)」に関係する四字熟語「白虹貫日」が収められています。君主(太陽)が兵(白い虹)に危害を加えられる前兆、革命が起きる前兆を表しています。
倉田粋さんは、そのあと羽田上空でマイクロバーストが発生していることも告げられます。マイクロバーストとは、積乱雲からの下降気流が途中で弱まることなく地表付近まで降下し、放射状に広がって、強く吹き出す風を起こす現象のうち、風向・風速の広がりが4km未満に分類されるものです。4km以上はマクロバーストと言います。
マイクロバーストが発生していると、発達した積乱雲から生じた下降気流が水平方向に広がり、航空機は向かい風の増加によって揚力が大きくなり、上昇します。また、下降気流によって高度が下がるとともに、追い風によって揚力が減少して高度がさらに下がってしまいます。進入コースから外れてしまう危険があるため、渋谷真夢管制官と倉田粋副操縦士が息を合わせる場面となりました。渋谷真夢さんの冷静な管制に助けられて、見事着陸したときは、二人のかっこよさが際立っていましたね。
さて、ここからは、ドラマに登場した機体を取り上げようと思います。倉田粋さんが憧れを抱いている機体としてB787(ボーイング787)が映りました。整備士である酒木ジェームスさんにマイクロバーストの危機を救ってくれた管制官は誰なのか、尋ねていた時に飛行機の窓から一瞬映った機体です。B787は、従来の中型機に比べ窓が約1.3倍拡大し、視界が広くなっている機体です。また、客室幅と天井の高さも拡大され、さらに快適な湿度・気圧の設定により開放感と共に心地よさも追求されています。一度搭乗してその心地よさを体感してみたいですね。
そして、倉田粋さんが修学旅行生を乗せて飛んだ機体の番号もちらりと映りましたが機体番号は「JA603J」でした。B767-300ER(JA603J)は、各種システムの自動化やデジタル技術が採用されている機体です。
第2話もどのような事件、どのような機体が出てくるか楽しみですね。倉田粋さんと渋谷真夢さんの恋の行方も気になるところです。
それでは、また来週、お会いしましょう!